自動車メーカーの工場で車をつくっていた岩田さんは、27歳のときに会社を辞め、まったく違う道へ進むことを決めました。今は四日市で、いわた接骨院 整体院の院長を務めています。
会社員時代に感じていた「やらされている」という感覚。独立して、自分で仕事を選ぶようになった岩田さんは、スタッフと一緒に走るという新しい課題に向き合っています。
岩田さんに、これまでの歩みとこれからについて、お話を伺いました。
| 岩田拓也/いわた接骨院・整体院 院長 三重県鈴鹿市出身、四日市市久保田在住。工業高校卒業後、自動車メーカーの工場で製造に従事。27歳で柔道整復師の資格取得を決意し、修業を経て令和元年に四日市市で独立開業。整体・柔道整復に加え、栄養療法にも取り組む。 |
やらされる仕事から、自分で選ぶ仕事へ
会社員時代の待遇に不満があったわけではありません。当時は年収1,000万円くらいを目標に仕事に打ち込んでいました。どうすればそこに届くのかを考えると、会社の中で管理職を目指すのが正規ルートだと分かってきたんです。
でも「現場を離れて、管理職になることが自分のやりたいことなのかな?」と先の働き方として疑問に思うようになりました。まあ、独立した今も結局は管理する立場になっている気がしますけどね(笑)。
会社の中で上がっていくのではなく、自分のやりたい仕事を自分で選ぼう。そう考えて、27歳のときに会社を辞めて、まったく違う道に進むことを決めました。
柔道整復師の道を選び、四日市で開業

僕が選んだのは、骨折や捻挫といったケガを扱う柔道整復師の道でした。学生時代からずっとサッカーに打ち込んできたことも、理由としてつながっている気がします。
ただ、免許を取るまでは患者さんの体に触れることができません。そこで学校に通いながら、ある接骨院にトレーナーとして入らせてもらい、社長のかばん持ちのようなことをしながら、現場を見せてもらっていました。
その社長のもとで学んだ仲間たちは、それぞれの街で自分の院を開いていました。四日市にはまだ誰も出していなかったので、僕はこの街を選びました。人口も多いですし、ここなら事業としてやっていけるんじゃないかという打算的な部分もありました。
そうして令和元年に四日市の久保田で「いわた接骨院・整体院」を開業しました。
会社員の頃は、どこか「やらされている」という感覚もありましたが、自分で仕事を選んで独立してからは「自分でやる!やってやる!」という意識が強くなりましたね。
自分の健康を、自分で守れるようになります
仕事をしていく中で、特定の箇所だけに焦点を当てても、根本的な原因にたどり着けるとは限りません。歩き方や姿勢、普段の食事、これまでの病歴など、注意深く観察するとさまざまなヒントが隠されていることが分かります。
そうやって一人ひとりと向き合ううちに、体と心は全部がつながっているんだと考えるようになりました。痛みや姿勢の歪みも体から出ているシグナルだとすれば、心の状態や栄養の状態も一緒に見ていく必要があると思っています。
その考え方で仕事を続けてきた結果、自分の体にも変化がありました。僕は、生まれたときからアトピーがあって、肝臓や腎臓の数値もよくなかったのですが、今ではかなり改善しています。
自分自身と向き合うきっかけをつくれば、人生は豊かに過ごせるようになります。これは本当に大事な気付きだと思うので、一人でも多くの方に体感してもらいたいですね。
一人で頑張る経営から、みんなで走るチームへ

これまでの人生は、自分が必死に頑張ることで結果を出してきました。しかし、会社経営は一人だけの力ではできません。
会社として成長していくほど、自分だけで引っ張るやり方では限界があります。
過去には、スタッフが立て続けに辞めた時期もありました。当時を振り返ってみると、コミュニケーションに課題があったんだと思います。自分では「やってほしい」と思っていることも、相手からすれば「やらされている」になってしまう。そうなると、同じ方向を向いて働くことは難しいんですよね。
院長とスタッフで役割は違っても、患者さんによくなってもらうという目的は同じです。だからこそ、誰かに指示するばかりではなく、同じ目標に向かって一緒に考えながら進めるチームにしていきたいです。
もっと元気な四日市が見られるように

四日市は、実際に住んでみると、その良さが分かります。お茶やお菓子、萬古焼といった名産品があり、産業も自然もそろっている。もっと発展して、市民が誇れる街になっていけばいいですよね。
僕自身も体のことで悩んできました。だからこそ、栄養やお子さんの発達・発育など、体のことで悩んでいる多くの方に対しても、お力になれると思っています。
もちろん、絶対に改善しますと断言できる訳ではありません。でも、体の状態から考えられることはあると思うんです。
僕たちの活動も、地域を元気にすることにつながっていけばうれしいです。