三重県四日市市のコンビナート夜景は、全国でも人気の夜景スポットの1つです。

近年は工場夜景の流行により、多くの夜景愛好家が足を運んでいます。

「話題の四日市コンビナート夜景を楽しんでみたい!」と思うものの、鑑賞スポットやアクセス方法がわからないという人も多いかもしれません。

そこで、四日市在住歴17年以上、コンビナートでの勤務経験もある筆者が、地元民ならではの視点で「本当におすすめできる9か所の夜景スポット」を厳選しました。

あわせて、四日市コンビナート夜景のアクセス方法、鑑賞・撮影時の注意点まで紹介していきます。

四日市コンビナート夜景が気になっている人は、ぜひ参考にしてください。

四日市コンビナート夜景の成り立ち

提供:三重フォトギャラリー

四日市コンビナートは、昭和30年台に国内初の大規模石油化学コンビナートとして、海軍補給跡地に形成されました。

昭和34年に塩浜地区の第1コンビナート、昭和38年に午起地区の第2コンビナート、昭和47年に霞ヶ浦地区の第3コンビナートがそれぞれ発足しています。

昭和の日本経済の発展に大きく貢献したものの、大気汚染や水質汚染など公害問題も発生しました。

しかし、市民や事業者、行政の尽力により改善され、現在は良好な環境を取り戻しています。

近年は工場夜景スポットとなり、工場夜景愛好家をはじめ、デートなどにも人気の高いスポットです。

参照 : 四日市観光協会

四日市コンビナート夜景のおすすめスポット9選

出典:四日市コンビナート夜明け[四日市映像素材]

四日市市には、コンビナート夜景を楽しめるスポットが盛りだくさん。

数あるスポットから、四日市観光協会がおすすめする9か所のポイントを紹介していきます。

  1. 四日市・いなばポートライン橋脚下
  2. 垂坂公園
  3. 四日市港ポートビル(うみてらす14)
  4. 四日市ドーム前
  5. 大正橋
  6. 富双緑地公園
  7. 南部丘陵公園(北ゾーン
  8. 昭和四日市石油南
  9. 磯津突堤

出典 : 四日市観光協会 / 観光

各スポットの詳細を紹介していくので、ぜひチェックしてみてください。

1.四日市・いなばポートライン橋脚下

四日市・いなばポートラインは2018年に開通した産業道路。

橋脚とコンビナート夜景のコラボレーションが楽しめる、比較的新しいスポットです。

所在地三重県四日市市天力須賀新町
アクセス近鉄線「川越富洲原駅」より徒歩25分
駐車場なし

注意点としては、産業道路に停車しての鑑賞・撮影はしないようにしましょう。

また、橋脚の上からの鑑賞・撮影も非常に危険なので、必ず橋脚下で楽しむようにしてください。

2.垂坂公園

提供:三重フォトギャラリー

広範囲で迫力のあるコンビナート夜景を楽しみたい人におすすめなのが、垂坂公園です。

伊勢湾や鈴鹿の山々を一望できる展望台から、ワイドな四日市コンビナート夜景が望めます。

所在地三重県四日市市大字羽津甲
アクセス近鉄線「霞ヶ浦駅」より徒歩25分
駐車場あり(台数記載なし)

公園内に駐車場があるので、車のアクセスも便利です。

なお、夜景鑑賞時は暗くなるため、懐中電灯を準備しておくと良いでしょう。

3.四日市港ポートビル(うみてらす14)

うみてらす
提供:三重フォトギャラリー

週末や祝日の四日市コンビナート夜景鑑賞で、ぜひ足を運んでほしいのが四日市港ポートビルの「うみてらす14」です。

高さ100mの展望展示室から、光のカーペットのような夜景を見下ろせます。

所在地三重県四日市市霞2丁目1-1
アクセスJR線「富田浜駅」より徒歩15分
駐車場あり(76台)
営業時間・平日 10:00〜17:00
・土日・祝日 10:00〜21:00
休館日・水曜日
・年末年始(12/29〜1/3)
入館料・高校生以上 : 310円
・中学生以下 : 無料

注意点としては、平日は17時までの営業となるため、夜間鑑賞には厳しいです。土日や祝日は21時まで営業しているので、問題なく夜景を鑑賞できます。

トイレや自販機があるので、週末の利用ならゆったりコンビナート夜景を楽しめます。

なお、ポートビルのうみたらす14については、関連記事「【観光名所】四日市港ポートビルを完全解説!展望室「うみてらす14」からの絶景&各階の見どころ」で詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。

4.四日市ドーム前

提供:三重フォトギャラリー

時間を気にせずコンビナート夜景を楽しみたいなら、霞ヶ浦緑地公園内の四日市ドーム前がおすすめ。

ワイドなコンビナート夜景が目の前の200mの運河に映り込み、美しい輝きを見せてくれます。

所在地三重県四日市市大字羽津甲5169番地
アクセスJR線「富田浜駅」より徒歩25分
駐車場あり(1796台)
※隣接する四日市競輪場と共用

駐車可能台数が多いので、車でのアクセスにも安心です。

夜でも程よく明かりがあり落ち着いた雰囲気なので、デートにもおすすめします。

5.大正橋

提供:三重フォトギャラリー

四日市コンビナート夜景で、写真スポットとして人気が高いのが大正橋です。

迫力のある要塞のような夜景に圧倒されます。

所在地国道23号線の中部地区(北納屋町・浜町)から橋北地区(午起・大協町)にかかる橋
アクセスJR線「四日市駅」より徒歩22分
駐車場なし

中部地区の堤防沿いから、対岸に見えるコスモ石油の大きなプラントの鑑賞や撮影が可能。

三滝川にも夜景がきれいに反射し、多くの写真愛好家が訪れるのもうなずけます。

6.富双緑地公園

富双緑地公園は、「海の見える公園」がコンセプト。

四日市港を見渡せるテラスや階段デッキが整備されており、海側にベンチも設置されています。

所在地三重県四日市市富双1丁目〜2丁目
アクセスJR線「富田浜駅」より徒歩16分
駐車場あり(171台)

3棟ある多目的トイレの中には、ベビーシート付きのトイレもあるので、子連れの夜景鑑賞にも便利です。

公園の東側に四日市港ポートビルが見え、周辺のコンビナートの光が水面にきれいに映ります。

7.南部丘陵公園(北ゾーン)

https://twitter.com/yuuyuula/status/1241419677605040131

四日市市最大の総合公園である南部丘陵公園の北側も、コンビナート夜景の鑑賞に人気のスポット。

小高い丘の上から、広範囲の四日市コンビナートの夜景が見下ろせます。

所在地三重県四日市市西日野町・東日野町・大字日永・大字泊村
アクセス四日市あすなろう鉄道「西日野駅」より徒歩20分
駐車場あり(北ゾーンに50台)

コンビナート夜景だけでなく、市街地の夜景までゆったり見渡せるぜいたくなエリアです。

普段は子どもの遊び場として賑わっているので、家族連れで1日を通して楽しめます。

8.昭和四日市石油南

昭和四日市石油南は、塩浜地区の中では定番の鑑賞・撮影スポット。

このスポットで撮られた写真は、多くのコンテストで優秀作品に選ばれています。

所在地三重県四日市市塩浜町1番地 南側
アクセス近鉄線「塩浜駅」より鈴鹿川河口付近まで徒歩30分
駐車場ヘルスプラザ(塩浜町1丁目1)に駐車場あり

工場が近いため、躍動感のある工場音も一緒に楽しめるのが特徴です。

塩浜町から石原町にかけて、南側にある鈴鹿川の土手沿いから間近でコンビナート夜景が楽しめます。

9.磯津突堤

塩浜地区は、昭和四日市石油南の対岸にある磯津突堤もおすすめです。

コンビナートの光が鈴鹿川に映り込み、幻想的な夜景が見られます。

所在地三重県四日市市塩浜
アクセス近鉄線「塩浜駅」より徒歩35分
駐車場堤防沿いの道路に駐車できる路肩スペースあり

夜景だけでなく、夕暮れ時や薄暗い時間帯に見られる工場風景も荘厳で美しいです。

磯津橋より東側は堤防沿いならどこでも鑑賞できますが、突堤まで行けば水面反射をきれいに撮影できます。

四日市のコンビナート夜景スポットへの行き方

コンビナート夜景スポットの行き方
提供:三重フォトギャラリー

四日市コンビナート夜景の各スポットへは、車や電車でアクセス可能です。

スポットの近くまでは、駅からバスも利用できますが、本数が少なく最終バスも早いため、夜景鑑賞の交通手段としてはあまりおすすめしません。

駅からスポットまで遠い場合は、タクシーの利用が便利です。

ただし、スポットによっては車通りの少ない場所もあるので、帰りのタクシーを手配できるようタクシー会社の連絡先や配車アプリなどを準備しておきましょう。

車と電車で行く場合の詳細について紹介するので、市外や県外からアクセスしたい人は参考にしてください。

1.車で行く場合

市外や県外からコンビナート夜景スポットに車で行きたい場合は、高速道路は下記のICからのアクセスが便利です。

IC名ルート
伊勢湾岸道「みえ川越IC」国道23号線を南下して夜景スポットエリアへ
東名阪道「四日市東IC」県道64号線からうみてらす14に直通
東名阪道「四日市IC」国道477号線から夜景スポットエリアへ
東名阪道「亀山IC」国道1号線(亀山バイパス)で塩浜地区へ

名古屋方面から、またはわかりやすいルートで行きたい人は、みえ川越ICをおすすめします。

関西方面からの場合は国道477号線が混雑しやすいため、四日市ICよりも四日市東ICの方がアクセスしやすいです。

車を利用する場合は、スポットによって駐車が難しい場所もあるので、事前に情報を確認しておきましょう。

2.電車を使う場合

夜景スポットへは、公共交通機関なら電車の利用が便利です。

JR線または近鉄線の以下の主要な駅から、各スポットにアクセスできます。

路線名駅名主なスポット
JR関西本線富田浜駅霞ヶ浦地区(うみてらす14・四日市ドームなど)
同上四日市駅午起地区(大正橋)
近鉄名古屋線霞ヶ浦駅垂坂公園・富田山城道路歩道橋
同上塩浜駅塩浜・石原地区(磯津突堤など)

電車で行く際、遅くまで鑑賞する場合は終電の時間に注意してください。

四日市コンビナートは夜景クルーズプランもおすすめ

四日市コンビナートは夜景クルーズプランもおすすめ!
提供:三重フォトギャラリー

効率的にコンビナート夜景を見てまわりたい人は、クルーズプランもおすすめです。

クルーズプランなら、船上ならではの臨場感を味わえる上、広範囲の工場群を短時間で楽しめます。

第一観光が開催している四日市コンビナート夜景クルーズでは、シンプルな60分プランから貸切プランまで、さまざまなプランが選択可能です。

参照 : 四日市コンビナート夜景クルーズ

詳しく知りたい人は、関連記事「四日市コンビナート夜景クルーズを楽しみつくす!3つの魅力と全プランの詳細」も参考にしてみてください。

四日市コンビナート夜景を楽しむ際の注意点

四日市コンビナート夜景を楽しむ際の注意点

四日市コンビナート夜景を鑑賞・撮影する際は、以下に紹介する注意点を守りましょう。

うみてらす14を除き、各スポットは基本的に屋外なので、マナーや決まりを守ることが大切です。

  • 立入禁止区域(コンビナート敷地内など)には絶対入らない
  • 周辺は大型トラックやフォークリフトが往来しているので安全に注意する
  • 公共マナーを守りごみの放置・夜間の騒音・違法駐車などはしない
  • 夏は水分補給や虫刺され対策をして冬は防寒対策をしっかりする
  • ドローンなどの飛行は小型無人機等飛行禁止法を遵守する

千歳第2埠頭のように、以前は鑑賞スポットだった場所が立入禁止になるケースもあるので、最新情報をしっかり確認しておきましょう。

周囲の人はもちろん、スポットの近隣住民の迷惑にならないよう注意して、コンビナート夜景を楽しんでください。

四日市で国内トップクラスのコンビナート夜景を堪能しよう!

【四日市市映像素材】工場夜景(令和4年3月)

市内にいくつもの鑑賞・撮影スポットを持つ四日市は、まさにコンビナート夜景の聖地。

夜の四日市を巡って目の当たりにできる非日常的な光景は、日頃の疲れをリフレッシュしてくれるだけでなく、旅の思い出としてもかけがえのない体験になるでしょう。

陸上から上空、海上などさまざまな角度からコンビナート夜景を楽しめるのも、四日市ならではの魅力です。

数多くあるコンビナート夜景スポットの中から、ぜひお気に入りの鑑賞スポットを見つけてみてください。